『いま世界の哲学者が考えていること』
Philosophical Challenges in the 21st Century
岡本裕一朗著
「たった今進行しつつあることは何なのか、我々の皆何が起ころうとしているのか、この世界、この時代、我々が生きているかの瞬間はいったい何であるのか、我々は何者なのか。」フーコーが、カントの『啓蒙とは何か』について書いている。
この本のテーマは
①哲学は現在、私たちに何を解明しているか?
②IT革命は、私たちに何をもたらすか?
③バイオロジーは、私たちを、どこに導くか?
④資本主義制度に、私たちはどうむきあえばいいか?
⑤宗教は、私たちの心や行動にどう影響をおよぼすか?
⑥私たちを取り巻く環境は、どうなっているか?
「全ての人にとって、現代がどのような時代なのか、どこは向かって進んでいるのかは、コモンセンスとして知っておく必要があると思います。哲学は、そこから離れて、全体をあらためて捉え直すとき、物事の本質が見えてくる。」
GoogleやFacebookやAmazonなどの会社は、それぞれ考えているはずだ。哲学者たちは、AIの方向性や限界を、把握出来るのだろうか。
全体を俯瞰出来る優位性があるとでも言うのか?
少し期待し、少しがっかりした本であった。