『トポロジカル物質とは何か』 長谷川修司著ブルーバックス
トポロジカル物質の発見は、ここ十数年の研究から生まれた新しい概念。
物質科学の究極の研究のテーマ。
解明されていない性質がモノにそなわっている。
生命現象や意識の本質が物質のまだ発見されていない隠れた性質に起因しているのではないか。
生命の誕生や維持はモノの形の変化に起因していることも解明されつつある。
第一回ノーベル賞は、X線のレントゲンに与えられた。それから毎年のノーベル賞に値する研究が、重ねられている。
そして次々と解明されている。
半導体の不思議さ。アインシュタインの相対性理論から繋がる多くの研究の結果、今手のなかにスマホを持っている。
そして今後の進化は、さらに加速されていく。
ガリレオの言葉「自然という書物は数学の言葉で書かれている」
トポロジカル物質 位相幾何学
この辺りの基礎知識がないと理解できない。
ちんぷんかんぷんでも、この本を読むとどこが面白いのか少しは、解る気がする。
トポロジカル物質が、多くの可能性を持っていて、近い将来私たちに多くの恩恵を与えてくれるであろうとは充分に解った。そして、最先端で研究を重ねている分野は不可能を可能にする力を持ち、
想像できないような世界へと私たちをつれていってくれるであろうと思わせてくれる。
『実践ポジティブ心理学 幸せのサイエンス』前野隆司著
日本人は不安になりやすい民族。セロトニントランスポーターSS型を持っている人が多い。日本人の65%が持っている。そんな日本人にポジティブ心理学は必要だ。
「どうしたら幸せになれるか」が科学的にわかってきた。
幸せな人は、自己肯定感が高い、仕事のパフォーマンスが高い、目標が明確、利他的、楽観的、多様な友だちがいるなどどんな人でも生かせる知見が蓄積されている。
ポジティブ心理学を学ぶことでさらに幸せになれる時代がやってきた。
ポジティブ心理学とは「幸せの研究」。ウエルビーイングこそが目指す姿。
レジリエンス(回復力)を高めるためには思考の柔軟性が必要だ。
今ここに心を集中することが幸せにつながる。
「フロー」「ゾーン」は時間がたつのも忘れるようなパフォーマンスの高い体験。
マインドフルネスは瞑想をして心を整えて今ここに集中することという概念。
40~50代の幸福度が最も低く、定年後は上がる。
40代が一番不幸。60代70代80代と年代が上がるにつれて幸福度も上がる。
「生きているだけで幸せ」
どの年代でも男性より女性のほうが幸せ。
長期的な幸せなをもたらす非地位財(良い環境、健康、心の幸せ)に目を向けて生きており周囲との良好なつながりを大切にして周りと仲良く生きているから幸せ。
幸せはうつるもの。
笑うとリンパ球の一種であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化、免疫力が高まる。
ドーパミン、オキシトシン、セロトニン、アドレナリン、エンドルフィンが分泌されて幸福感を感じやすくなる。
幸せになるには社交的になる必要がありますが、それは自分の好きなことや興味を持っていることの範囲内で社交的になればいい。
人を幸せにする人は自分も幸せな人である。
幸せになる実践方法
今日あった3つの良いことを書く(セリグマンthree good things)
日本人のためのポジティブ心理学
小さくてもいいから幸せな心を作っておく。
幸せの因子分析から4つの因子。
やってみよう(自己実現と成長の因子)
ありがとう(つながりと感謝の因子)
なんとかなる(前向きと楽観の因子)
ありのままに(独立とあなたらしさの因子)
人に親切にすると自分も幸せになる。
みんなが幸せな社会をつくることが目的。
どうしたら幸せになるかわかってきたので、ポジティブ心理学を学ぶことでさらに幸せになる。
『やりたいことをやれ』本田宗一郎著
直球だ。まさしく。
本田宗一郎1日1話の改題。
次の言葉につきる。
人間が進歩するためにはまず第一歩を踏み出すこと。ちゅうちょして立ち止まっていては駄目である。
過ちの理由を絶対に他に求めては駄目だ。自分の行動は、自分の意志で決定する。やろうと思えば人間たいていのことができる。
作家=起業家 大衆=批評家
人間の幸福を技術によって具体化するという技術者埜使命が私の哲学であり、誇りです。
自分が幸福になるように働け。
人を動かすことの出来る人は他人の気持ちになれる人である。
若さとは一言で言えば過去を持たないこと。
信用は人間愛、人を愛し人に愛されること。約束を守る、人に儲けさせること。
知識というのはそれを使って未来を開拓するのでなければ価値はない。
哲学を使いながら生きる。
我々の最も必要とするものは金でも機械でもない。アイデアである。絶えず広い視野を持つよう平素から心掛け他人の言からもプラスになるものを学び取る。一つの方法だけではなく他の方法も考えてみる。
偽りの無い気持ちを相手にぶつける。
時間は全ての生命である。
喜びを求めながら生きる。
どだい、失敗を恐れて何もしないなんで人間は最低なのだ。なんとかして日本人の根性から無気力な考えを追放しなければいけない。
今の世の中、年寄りのほうが世間しらす。
これからは金も名誉もいらん、人に喜ばれることをしたい。(言ってみたい)
人間の幸福は人間関係によって支えられる。
その最も基本的で洗練されたものが友情。お互いに秘密を持ち守り合う量で人間関係の質が判断できる。
人生そのものが博打。
なにをするかよりも何を考えているかが重要。
スピードが勝負。
絵が好きでシャガールに会いに行った話が挿まれているのがちょっと嬉しい。
まず第一歩を踏み出そう。
『ぜんぶ、すてれば』中野善壽著
今日がすべて。
今日ができることは今すぐやる。明日死ぬかもしれないから。
思いついた順になんでもすぐやれば後悔することはありません。
大きな何かを成し遂げようなんて思わなくていい。
自分の中に自然に生まれる「小さなレジスタンス」に目を向けて蓋をしないようにするだけでいい。「自分はそうは思わないんだけど」とふと感じた違和感を大事にしてほしい。
人の評価は気にしない。
準備万端の日は一生来ない。何も考えず思いきればいい。
やりたいことがなくてもいい。正直であれば道は開ける。
目の前の人に導かれるまま第一歩を踏み出す。
五年後なんて考えなくていい今日を楽しく夢中になれることに集中する。
世の中に安定はない。常に流れるのが自然の摂理。
人生は取るに足りないもの。宇宙の中の一瞬の瞬き。
捨てるセンスを磨く。好き嫌いを意識することから。
捨てる以前に持たなくていい。家も車も時計さえも。
所有は安定を産まない。ものを捨てれば自由になれる。
振り返らず見たことのない景色を求め続けたい。
持ち歩くのは小さな鞄ひとつでいい。
下着と靴下、iPad、家の鍵、眼鏡、携帯電話、小さな財布、薄い手帳。
人付き合い、慣れを捨てる。連絡を取り合うのは明るく未来を語れる10人ぐらい。
執着を捨てる。精神の自由を選ぶ。
花も人も対比で引き立つ。
本は捨てる。
服はいつでも捨てる。
過去の残像を捨てる。
大事なのはすでに起こったことではなく未来について考える時間をより多く取ること。
演出を捨てる。どこで感動するかは自分で決める。
実物を捨てる。極上の遊びは頭の中にある。
スマホを捨てる。自分を失くしたくないから。
文化とは一輪の花。最高の贅沢として捨てる。
迷いなくやると決める。朝令朝改。
思いついたことは声に出す。気合をそのまま伝えたいから。
やめることを躊躇しない。
世の中に捨てたものじゃない。楽観主義でやり直せばいい。
未経験でいい。自由な発想でとにかくやる。
納得できないことは鵜呑みにいない。
自力にこだわらない。他力を借りればなんとかなる。
気になった人もにはすぐ会いに行く。
人に頼むなら信じて任せる。
新しいことにチャレンジする。ダメだったらしょうがない。
毎朝欠かさず自分に誓いを立てる。
人生の楽しみは変わる。年代なりの楽しみを味わう。
人生はゴールテープの連続。死ぬ十秒前に楽しかったと思いたい。
すべての行いは因果応報。責任と覚悟と希望を持つ。
やりたい仕事ができないならそこにいる意味がない。
場所にこだわらない。どこに行ってもやることは同じ。
お金の使いみちは自分の心が決める。
形あるものは残さない。形ないものをどれだけ残せるか。
今いる場所を捨てる。いつでもゼロから始める。
死ぬまで働きたい。自分を保つために。
これからの時代に望むこと。信頼の文化圏が栄える未来へ。
個人の可能性を信じられる時代、それに技術が追いつこうとしている。
国境に縛られず文化でゆるやかに結びつく世界の灯火になりたい。
人生とは楽しいものです。お金をどのような思いを込めて使うか。
全てに感謝しこれからもじんせいを楽しみ、一瞬一瞬に夢中になりながら過ごしてまいりたい。
かっこいいなあ。こうありたい。しかしずいぶん遠い。
『あなたはなぜ誤解されるのか』竹内一郎著
『見た目が9割』で有名な竹内一郎さんの新刊。
「私」を演出する技術が必要だ。
それには他人を観察すること、そして自分の非言語情報を客観的見る。
あとがきに全てが書かれている。
言葉は客観視できるが、自分が発する非言語情報は客観視できない。言葉は、論理的だが、非言語情報は感情の方が重い。人間は、論理より感情を重んじて行動することの多い動物である。
非言語情報を丁寧に扱って自分の支え方。磨けば伝達力は飛躍的に高まるはず。
うつむいている顔をちょつと上げて周囲を見渡してみよう。
1.社会のなかで自分が果たすべき役割を演じる必要がある。
2.非言語情報によって相手に誤解されていること、不快にしていることを極力減らす必要がある
自分が自分の演出家になる。
人生は舞台、人は皆役者。(シェークスピア『お気に召すまま』)
他人を観察することで自分かわかる。
本当の悪は笑顔の中にある。
酒乱は、普段の過剰な気配りと引き換えに手に入れた性癖。
注意するときは脳をフル活用する。
最初はそろそろ、相手が警戒心を解いたら相手が自分で気づくような話の進め方をする。話が終わればさっと切り上げる。快感が伴うことはよろしくない。
離見の見(客観的に自分を観察する。)
一般の日本人は感情表現をするとき、表情筋の動きが小さい。
眉毛を思い切り挙げて目をぎゅっと瞑る。3回繰り返す。眼輪筋が鍛えられて表情は豊かになる。目を輝かせるために好きなものを見る習慣があるとよい。
毎日目を向けるものにお金をかけて美しいものを見る。
1日を良い顔で始めよう。見た目に気を配った方がいい。
癖ではなく、持ち味を育てる。
所作の美しさは品格を語る。日舞や能、狂言を学んだ役者は所作が美しい。
相手と黒目を合わせる、ビシッと相手と相対する。凝視し続けると話しにくい。
そして考えた。どういう自分でありたいか?
清潔-丁寧-明るい-知的-親切
何かするときは、これを念頭に置いて決めていきたい。
『空海はすごい 超訳 弘法大師の言葉』苫米地英人著
Amazon Kindle unlimited
空海(774-835)奈良時代末期から平安時代初期。知っているようで知らない。
縁起とは、この世に完全なものはない=無常ということ。
まず悟りから始めよ。
そして仮の世界ではあるけれど肯定的にとらえ直して自分の役割を果たす。
この本は、仏教の入門にとてもいいと思う。魅力的な空海が描かれている。
仏教の流れが大掴みできる。
空とか縁起とかなかなか理解の難しいところを分かりやすく説明してくれている。
中期密教
空海の師「恵果」より
それぞれに曼荼羅を持つ。
空海がまとめた。両部不二。
密教とは何か
如来とは宇宙の原理
人々に伝わりづらいので大仏で表現。
法は人から人へしか伝わらない。
衆生秘密
仏を信じなければ仏教と出会うことはない。
三密
身口意
身密 手は法界定印という印契、足は結跏趺坐
意密 空そのものになること
他力本願
「善人なおもて往生す、いわんや悪人をや」
あなたが阿弥陀仏を受け入れるかどうかの一点にかかっている。
空海の世界
六大 識、空、地、水、火、風
識とは意識、空とは空間。
空海ゆかりの場所
毘盧遮那仏(びるしやなぶつ)
○東寺(教王護国寺)
立体曼荼羅
八大童児 運慶作
○高尾山寺(神護寺)
最澄との交流が始まる
いくつもの能力があったとされる空海。
こんなに凄い人がいたことを知ることは感動的である。
『アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書』小川正人著
日本人はお金を理解せず嫌っている。学校でお金の勉強をしていない。
お金の本質を理解して自分の生き方を考える必要がある。レオスの藤野英人さんも『投資家がお金よりも大切にいていること』の中で書いていたように日本人はカネの話は汚い金儲け=悪だと考えている人が多い。お金の見方を変えて自分の人生や社会に対する見方を良い方向に転換することはとても大切だと思う。
「生産資源は限られている。したがって人々は自分が欲するすべての商品を手に入れることができない。その結果人々はあるものを選択したら、他のものはあきらめなければならない」
希少性という考え方を理解することからはじまる。
6コア経済原則
1.希少性と選択
2.効用と費用
3.インセンティブ
4.ルール
5.自発的取引
6.意志決定が将来に影響を与える
5セクターモデル
家計・企業・金融・政府・貿易
家計の目的は幸福の最大化
企業の目的は利益の最大化
金融の目的はお金の貸し借り
政府の目的は経済成長の最大化
貿易の目的は国際的な分業で世界全体が潤う
○家計の経済学
年利の72のルール 72を金利で割ると2倍になるまでの年数がわかる。
複利の活用
年利
可処分所得の減少傾向に注意
労働市場が賃金の額を決める
家計の経済活動は、労働と消費。
○企業の経済学
起業家を育てる前提で説明
新しいビジネスを立ち上げて商品を開発提供したり、人々に賃金や雇用の機会を提供する役割が起業家。
生産3要素
労働、土地、資本、企業家の能力
経営学4つの要素
○金融の経済学
預金は銀行の借金
時間と利息はトレードオフ
デフレがデフレを呼ぶ
○政府の経済学
経済成長の最大化
法律の枠組みを提供
自由な競争を確保
公共材投資
外部性をコントロール
所得を再分配
経済の安定
大きな政府と小さな政府を選ぶ
費用便益アプローチ
○貿易の経済学
ダウ平均株価が上がれば日経平均株価が上がる。
円高と円安。
理解している部分とそうでない部分がまだらでなかなか知りたいところにたどりつけない。少しずつ理解していきたい。毎日の出来事のなかでここにたち戻れるように。是非日本でも子供の頃から学んで欲しい。