『フィンセント・ファン・ゴッホの思い出』

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ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル著

 

ゴッホを知りたければ『テオへの手紙』弟テオに宛てた手紙が有名。テオの妻ヨーさんが書いた本があったのだ。それがこの本だ。

義兄の名前を世界中に広めようとテオの死後35年間の人生を捧げた。

息子にフィンセントと名付け、今や有り余る名声を勝ち取ったのは彼女の力もあった。

偉大な芸術家ゴッホの佇まいや人物像を作り上げた。私たちが想像するゴッホ像を作った。

気のふれた癇癪持ちで大酒飲みの変人から芸術家で思想家である人物へと修正して行った。

そしてオーヴェールの麦畑に囲まれた小さな墓地に2人並んで眠っているのもヨーさんが取り仕切ったことだ。

彼女の思いどりに我々はゴッホを理解している。

衝撃的なゴーギャンとの関係と耳切り事件そして拳銃自殺。

頑なな性格はその芸術性によるのもなのか、穏やか生活と相入れない内なる強い想い。

その狂気ゆえの見る物を虜にする作品群。

1890.7.27ゴッホ拳銃自殺

1890.7.29ゴッホ死去

1890.10.4テオ倒れる

1891.1.25テオ死去

 

本当に狂気の中わずか33歳で精神病院で亡くなったテオ、精神の病に犯されたのは実はテオもだった。兄の死の半年後だった。ここまでほとんど売れなかったゴッホの絵。ヨーさんの尽力があってゴッホの絵は世間に知られるようになった。