『諦める力』為末大著2013
諦める力、勝てないのは度力が足りないからじゃない。
スポーツ選手のその後の身の振り方は、ちょっと考えると、明らかに前もって戦略を立てて、人生に取り組む必要があるだろうと思う。
著者為末大さんは、元オリンピック選手としてとても知名度のある方。文章も上手い。
・侍ハードラー(400mハードルの選手)
・走る哲学者
とか言われているらしい。
高校三年生で陸上の華である100mを諦めた。
そして400mハードルへ。
2012年ロンドンオリンピック予選に敗れて引退。
当事者だからこそ、懸命に戦ってきたからこそ書ける諦め体験。
人生は可能性を減らしていく過程。
憧れの罠に落ちないように。サンクコストがかかったので諦めず続けるのは間違い。
戦わずして勝つ。
努力が娯楽化、楽しみながら成長すること自体が成功への近道。
自分で設定したルールを守り締め切りを守ることが大切。
無意識のうちに快楽に溺れてしまっている人もいる。
やめることは1人に耐えることと関係している。
何を普通と捉えるかで人生は相当変わる。こんなの普通でしょと思うレベルの底上げによって引き上げられる。
夢が叶う人は一握り。
イギリスのしたたかさ、表には見えない形で影響力を行使する。例えば勝てない種目を止める。ルールごと取り替える。
自分にとって本当に大切なことはなにかということをひたすら考え続けることは心がけ次第でを出来る。
頑張っても無理なことがあるとというのは決して夢を否定している訳ではなく、努力を無駄だと言っている訳でもない。そのことが腑に落ちるのはなにかを諦めた経験があってこそ。
計算打算は戦略の基本。
どうにかなることをどうにかする。
「前向きに諦める」
それは戦略的であり、多くの考えた選択を積み重ねていたからできることだと思う。