①『ゼロから学ぶ日本史講義古代篇』出口治明著
出口治明さんの日本史講義古代篇。
宇宙が出来たところから始まる。なんの本を買ったんだっけと表紙を見直した。
思っていた日本史の本と全然違う。科学的歴史で世界史の中に埋め込まれている。
138億年前ビックバンが起こり、46億年前に太陽系ができ、45.5億年前に地球が出来た。
ティアと呼ばれる地球の半分くらいの原子惑星がぶつかりこの衝撃ではみ出したのが月。
40億年前海の底ではじめて生命が生まれる。
磁場が出来たことと、太陽風の除去が転換点。
最終共通祖先ルカ=好熱菌が生命の始まり。
地球上ではビックファイブといわれる5度の大量絶滅があった。
20〜25万年前ホモサピエンス誕生。
ネアンデルタール人とデニソワ人の遺伝子がそれぞれ2〜5%交雑している。
生命の寿命はあと10億年。既に50億年が過ぎ去っている。太陽が赤色巨星になり地球を飲み込む。
ホモサピエンスは、7万年前に言語を獲得。
ハラリ著『サピエンス全史』によると人間の会話や本質は、ウソ、虚構、噂話。
国家、民族は客観的な実体ではなく幻想である。虚構こそが世界を動かす。
リチャードランガム『火の賜物』によると、肉食によって消化しやすく大脳にエネルギーを回す余力が生まれた。
大化の改新は、乙巳(いつし)の変という。
日本の官僚制は中途半端に終わる。
生まれが良いほど出世する仕組み。
当時中国は人口は日本の10倍、一人当たりGDPは2倍、今は人口は10倍以上で一人当たりGDPは4〜5分の1。
当時の日本はまことに小さな国であった。
日本には古事記、日本書紀以前の史料はない。中国朝鮮の史料を参照するしかない。
日本のグランドデザインは、持統天皇と、藤原不比等による。唐と適度に距離を置き国内体制を固めた。
平城京には日本人より外国人が多かった。
日本には銀山が出来るまで中国のように、シルクやお茶や陶磁器などの魅力的な貿易品が無かった。そのことが攻め込まれなかった理由でもある。
中国の新しい文化を受け入れて、日本の社会文化は大きく発展していった。
全く昔学校で習ったものとは違う日本史である。それはそれでとても面白い。