尾形光琳 『ひらがな日本美術史4』橋本治著2002
ライターで、永青文庫副館長の橋本麻里さんの森の図書館のテレビを見て、ひらがな日本美術史に俄然興味が湧いてしまった。今回は、図書館で借りたが、手元に置いておきたい本である。橋本治さんの饒舌すぎる文章にいささか食傷気味で、今までこの本の存在を知らなかったのは、残念なことだった。
その中でひらがな日本美術史4の中に出てくる尾形光琳の項目が長い(その66,67,68と3章にわたる)けれど面白い。
尾形光琳は、本阿弥光悦と姻戚関係にある雁金屋という呉服屋の次男に生まれ、弟が尾形乾山
(けんざん)、なんといっても燕子花図、白梅紅梅図の絢爛たること。
燕子花図が西本願寺から東武鉄道の根津美術館へ。白梅紅梅図が日本救世教のMOA美術館にあるのは歴史のいたずら。
俵屋宗達の『風神雷神』原田マハさんの本を読んだばかりですっかり宗達ファンであるが、光琳と宗達ファンである。
小倉百人一首歌留多 かわいいが描ける絵師。
能天気と生真面目を一つにした光琳にしか出来ない作品。
このあたりでフラフラと道に迷っていたいものです。
尾形光琳 燕子花図屏風
尾形光琳 白梅紅梅図屏風