『次郎と正子』牧山桂子著

白洲次郎白洲正子について娘の桂子さんが書いたもの。桂子さんは、桂離宮からとったらしい。

自分が手に入れたいものは天から降っては来ないのだ。自分が欲しいと思ったら絶対に手放してはいけない。、意志の弱さが問題だ。

これが正子の教えだ。

次郎のイギリス仕込みの格好良さ。

お料理の取り分けをするときは、それに集中しているように見えては落第で、いかにもなんでもないというふうに会話しながらやるというのが大事。

もともと機先を制することに長けていた。

言葉を口に出して話をしないと誰も自分のことは理解してくれないとわかりました。

正子の考えは、マイナスの中にプラスを見つける事が心の平穏を保つコツ。

ジローは、大学に入ってきたときにはもう英語ができた。父、文平がハーバード大学は、次郎はケンブリッジ大学へ。

正子は、40代半ばから銀座に着物の店「こうげい」を経営。その後物書き。何かにのめり込むという母の性癖は生涯変わらなかった。

それぞれ個人主義が徹底された家族だったのだ。

母は、歳を重ねるにつれ、年をとるというのは年をとるという病気だ。年をとるということは悪いことばかりではない良いことも沢山ある。

この考えは、『Life Span老いなき世界』の中で語られていることに通じる。

なかなか知らない世界を覗かせてもらえる本だった。そこで大切なのは、意志の強さという結論だった。