『コロナ後の世界』ジャレドダイヤモンド他著文春新書

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出来るだけ早く出版したい気持ちが伝わる新書

レジリエント目指して欲しいとの見解多し。

レジリエンスは、人が困難や逆境の中にあっても心が折れることなく、状況に合わせて柔軟に生き延びようとする力のことです。)

コロナは、私たちに深く考えるきっかけを与えてくれた。

 

ジャレドダイヤモンド  

独裁国家は、パンデミックに強いのか」

『銃・病原菌・鉄』で有名なジャレドダイヤモンドさん82歳なんだ。病原菌が原住民に大きな影響を与えて征服が可能になったのことに驚愕する。ヨーロッパが経済的に優位に立ったのは地理的要因(横に長い)など、地理学って沢山のことが言えるものなのだ。

独裁国家は、パンデミックに強いのかの答えはコロナの発生初期にその事実を隠蔽しようといたところに民主主義ではないことの弊害が表れている。日本は欧米より政府の統制力が強く個人の自由が制約されることへの国民の反発が少ないというが本当だろうか。

動物が持っているいるウイルスが人間にも感染するように変異する。野生動物の取引と消費を全面的に監視したのは今年2月下旬だった。

今回は、飛行機によって世界中にウイルスが一気に拡散した。

ウイルスの目的は増殖することなので感染拡大を防ぐ方策は、私たちが家にいることと現金給付だ。

日本は女性が働くことと中韓と仲良くすること

 

マックステグマーク

「AIで人類はレジリエントになれるのか」

中国では「健康コード」QRコードアプリで接触追跡(contact tracing)している。

韓国ではクレジットカードの使用履歴や携帯電話の位置情報や監視カメラなどビッグデータを駆使して感染者をリストアップ。

AlphaZeroは囲碁の対局データではなくAIの自己対戦で学習し強くなった。AIが自ら学習する。軍事利用の分野が一番恐ろしい。

地球上で最も知能が高いのはAIとなる日がくる

AIに関して各国の協定できれば誰もが幸せになれる。素晴らしいテクノロジーにすべきだ。

 

リンダグラットン

「ロックダウンで生まれた新しい働き方」

コロナによりデジタルスキルが向上した。

人生百年時代に変わりはない。60歳は年寄りでは無い。80歳以上が年寄り。

長寿をポジティブに捉え、人生をマルチステージ化していく。

日本での結婚は不平等。テレワークの普及により意識が少し変わりつつある。

必要なのは男性と企業の意識改革が必要。日本の男女分担の考え方は時代遅れ。

個人の健康、スキル、家族や周りとの関係などか、レジリエンスになる。

 

ティーピンガ

「認知バイヤスが感染症対策を遅らせた」

新型コロナの流行を巡って極端な楽観論や悲観的過ぎる観測などメディアでは様々な憶測が飛び交っている。

知識と科学が人類の幸福における長足の進歩をもたらしている。

18世紀ごろ29歳であった平均寿命は71.4歳に伸びている。今や日本女性は87.45歳だ

1960年代の摂取熱量は2200kclだったが今は2800kcl。肥満が増えるはずだ。

世界総生産は200年前の100倍。

データで過去と現在を比べ冷静に判断する。楽観的になって、人類が危機を乗り越え進歩してきたことに未来への希望を持とう。

 

スコットギャロウェイ

「新型コロナで強力になったGAFA

GoogleAppleFacebookAmazonの唯一のミッションは金儲けだ。

 GAFAの中で一番生き残る可能性のある企業はアマゾンだ。

株式市場は好況に沸く。富裕層10%の経済的繁栄を反映している。その10%の人が株式の80%を所有しているから。

アメリカには失敗を許しイノベーションを受け入れる文化があるから世界で最も優秀なエンジニアが集まってくる。

生活のほとんど全てをGAFAに頼っている事実について思慮深くならなくてはいけない。

 

ポールグルーマン

「景気回復はスウッシュ型になる」

スウッシュとはナイキのロゴマークのようなカーブ。はじめ大きく落ち込んで徐々に回復する。二歩進んで一歩下がる。

新型コロナウイルスによるリセッションは「人工的な昏睡状態」である。

新型コロナの流行が拡大し始めた当初もっと国際的な協力態勢が築けていれば。

責任を負うべきはWHOと中国だ。迅速に強固な国際協力態勢を築くことが重要。

日本経済は2019年10月の消費税率引き上げをすべきでなかった。一方でキャッシュレスのポイン還元という減税措置をとった一貫性のない経済政策は全く不可解だ。インフレ率を上げろ。

五輪は日本経済からいえばひとつのイベントであり日本経済に大きな影響は及ぼさない。

EUではイタリアやスペインが経済的苦境に陥ったときドイツは助けなかった。

米中貿易戦争に勝者はいなかった。パンデミックで最も大きなダメージを受けたのはアメリカ。成長しているのはアマゾン、意外にもクルーズ船は人気らしい。

アメリカはトランプ大統領保護主義政策により経済に害を及ぼしている。

日本はプロダクトエコノミー(良品を生産する経済)を形成しており世界中の人たちがその製品を欲しがっている。

座して待ちつづけるだけでは何も生み出さない。

世界で最も裕福な国が国民皆保険を導入できない理由は人種。人種的敵愾心がトランプを大統領にした。やればできるはずの国がパンデミックに対処できない国になり自由世界のリーダーが国際機関の破壊者となり近代デモクラシー西端の地が独裁主義を志向するものに支配されている。