『21世紀、世界は日本化する』日下公人著PHP2000年

以前に読んだ日下公人さんの『悪魔の予言』では、第1の予言、含み益を食いつぶしてGDPは半分になる。かなり当たっていてショックだったがこの本は当たってほしい。

世界は日本化する。

中流の精神は自分でやる。所謂自助だ。上流はよろしくお願いしますというかわいいタイプが欲しく、下流は助けてくださると甘える。

アジアに現地工場を作ると農村から労働力が出てくる。この人たちが読み書きそろばんを覚え、勉強する、子どもを学校に行かせてさらに中流化する。日本やアメリカ相手に仕事をするので我々にそっくりの意識考え方の人が増える。

少子高齢化の先進国

シルバーの大群と支払い能力とハイテクの三拍子が揃っている。

日本には退職金制度があり、年金がつく突然金持ちになる。お金を使おうと思っても根が真面目で堅いシルバーは勿体無くて使えない。

海外旅行や孫に使うだけのシルバー世代が喜んでお金を使えるものの開発が待たれる。

しかし日本には文化的余暇活動がある。

盆栽、俳句、連歌水墨画常磐津、清元、長唄、謡、詩吟、剣舞、参禅、管弦、太鼓、碁、将棋、書道、落語、太極拳、ヨガなど。

21世紀は、東洋の英知を世界が学ぶ時代になる。

本質的優勢は軍事力と経済力。

派生的優勢の時代。文化、情報娯楽で勝負する時代。

平和と繁栄が長く続く幸福な国日本に世界も見習うようになるというお話。